先週末のことです。たまたまヤフオクを見ていたら、ちょっと珍しい両鎬造の刃長九寸程の槍が出ていました。某神社にあったものだとの触れこみ。勿論神社云々の伝来など気にしない。それを証明する書付も何もないのだから。ただ、槍収集家である僕のコレクション中に無い形状のものだったので購入することにしたのです。写真は小さく、判然とはしませんが、出品者に電話で焼刃の有無を確認し、間違いなくあるとのことだったので、現物も見ないまま、相手の希望価格で早期終了購入したのですが…昨日(火曜)槍が届き、心ときめかせながら開封した僕でしたが、現物を見て唖然となりました。問題の槍は鍵が付いたちょっと珍しい袋槍だったのですが、袋槍の場合、袋部分に漆をかけているものがあるので、小さな写真で見た時には、槍自体の状態が悪いのではなく、袋部の漆が剥離しているために荒れて見えるのだろうと善考していた僕。で、問題の現物はと言うと… 焼け身…匂口は確かにあるが、完全なる再刃でした。登録証には無銘とありましたが、焼け爛れた袋部には、文政四年仲春、幕府士川井久幸と銘が読み取れます。登録証の書き換え作業にも時間と費用を費やされます。困った槍…オークションではなく、相手の希望価格で買ったものですから、早速返品の話しをすすめましたが、なんだかんだで5千円程損続きをみる
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