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Channel: 平成の侍 町井勲オフィシャルブログ『居愛道』Powered by Ameba
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試斬

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試斬(しざん)文字通り、その刃物の切味を知る為に行う物が本来の試し切りだと私は考えているのですが、いつの時代からか自分自身の腕試しに変わってしまったように思います。昨夜、とある古流を名乗る道場が、試斬を積極的に取り入れている理由をこのように記しているのを見かけました。 形通りに試斬をすることで、刃筋を通すことと間合いを学ぶ。 一見理に適った理由に見えますが、人と畳表では間合が異なることを知らなくてはいけません。畳表を両断する間合は畳表を両断するための間合。武術としての間合ではないのです。こうしたところに現代を生きる居合、剣術修行者、指導者の思慮の不足を感じてなりません。 私も時折畳表や竹を斬ることがありますが、現在では試斬や試斬稽古とは言わず、自分の中で明確に試斬と分けているつもりです。畳表斬りはあくまで刃筋確認であって、武術ではないのですから、 斬稽古刃筋確認 と称すのが妥当と考えます。 畳表や竹斬りは、あくまで斬る稽古、刃筋を通すための稽古であって、間合の稽古ではない。故に私の道場では試斬と言う言葉は使いません。一時私も物を斬ることで実力を示すと言う、馬鹿な観点を重視した時期があり、その頃には頻繁に畳表を斬る稽古を行っていましたが、武術としての居合、剣術をつきつめていきますと、物を両断することに意味を感じなくなりまして、今では数か月に一度、例えばいつも利用している稽古場が利続きをみる

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